キサンチン尿症モデルラットの開発に関する論文がExperimental Animalsに掲載されました
- Takashi Kuramoto

- 5 日前
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動物栄養学研究室の浦崎さん、長坂さん、城戸さん、林さん、渡邊さんの論文が日本実験動物学会の学術誌Experimental Animalsの電子版(2025年12月3日)に掲載されました。
論文名:A nonsense mutation in the Mocos gene induces xanthinuria, obstructive nephropathy, and anemia in rats
著者名:Urasaki M, Nagasaka K, Kido M, Hayashi K, Watanabe A, Hattori K, Sekiguchi T, Kuwamura M, Tanaka M, Mahimo T, Takashi Kuramoto

生体で不要となったプリン体は、ヒポキサンチン、キサンチン、尿酸へと代謝されます。
この過程を担う酵素は、キサンチン脱水素酵素(XDH)です。XDHの活性化には、硫黄化されたモリブデン補酵素(MOCO)が必要です。このMOCOの硫黄化をMOCOSが担います。
MOCOSが欠損すると、同時にXDHの機能不全を引き起こします。結果として、キサンチンは尿酸に代謝されず、そのまま尿に排出されます。この病態をキサンチン尿症と呼びます。キサンチン尿症の患者さんは、尿路結石による腹痛と尿管感染症、腎結石による腎不全に悩まされます。
キサンチン尿症のモデル動物として、Mocos KOマウスが知られています。しかし、離乳直後に死亡してしまうため、個体レベルでの研究が困難でした。
そこで当研究室では、ラットを用いてキサンチン尿症モデルの開発研究を行いました。
具体的には、日本人のキサンチン尿症家系で発見された変異もつラットを、CRISPR/Cas9システムを用いて作製しました。得られたMocos KOラットは、低体重、多飲・多尿、高キサンチン尿・低尿酸、貧血、さらに閉塞性腎症を示しました。生存期間は12週を超え、マウスモデルよりも長期的な解析が可能でした。
本研究では、Mocos KOラットを作製し、病態解析を通して、キサンチン尿症および腎不全のモデルラットを確立しました。Mocos KOラットは、キサンチン尿症と閉塞性腎症の病態理解と治療法開発に貢献します。
本研究は東京大学医科学研究所、大阪公立大学獣医病理学教室との共同研究です。

筆頭著者の浦崎さん
(動物科学専攻博士前期課程1年生)





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