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生乳を用いたウシβカゼイン遺伝子のジェノタイピングに関する論文がAnimal Science Journalに掲載されました

動物栄養学研究室の渡邊さん、宗像さん、武藤さんの論文が、日本畜産学会の学術誌Animal Science Journalの電子版(2023年6月24日)に掲載されました。


論文名:A highly sensitive PCR method for A1 allele detection in A2 milk samples without DNA isolation

著者名:Ayumi Watanabe, Kyo Munakata, Miyabi Muto, Takashi Kuramoto


近年、注目が集まっているA2ミルク。乳牛がもつβカゼイン遺伝子のタイプによって、A1ミルクを作るかA2ミルクを作るかが決まります。


当研究室では2019年から、A2ミルクの検査に利用できるジェノタイピング法の開発を行ってきました。2021年には、牛の毛根サンプルを用いて、牛のβカゼイン遺伝子を効率よく判定する手法を開発しました (Yamada et al., 2021)。この方法により、牛がA1,A2どちらのタイプのアレルを持っているかがわかるようになりました。

しかし、この方法では毛根からDNAを抽出する必要があり、手間と時間がかかっていました。また、ミルクそのものを検査することはできませんでした。


生乳そのものを検査できれば、手間と時間を最小限に検査でき、また、ミルクそのものの検査になります。そこで、ミルクそのものを用いた牛βカゼイン遺伝子のジェノタイピング法を開発しました。

具体的には、牛の生乳を1μLをPCRテンプレートとして用います。CycleavePCRという方法を用いることで、そのミルクがA1ミルクかA2ミルクかを判定することができました。この方法を用いれば、A2ミルクにA1ミルクが2%以上混入していればA1を検出することができました。すなわち、50頭の牛群でA1タイプの牛が1頭混じっていれば、それを検出することができると考えれらます。


本研究は、ミルク中のβカゼイン遺伝子検査の開発であり、A2ミルクの品質管理に貢献します。







筆頭著者の渡邊さん

(動物科学専攻博士後期課程1年生)



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