○読書案内『グローバルサウスの時代』
- Takashi Kuramoto
- 2月10日
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『グローバルサウスの時代 多重化する国際政治』
光文社新書1340 2024年12月30日 初版第1刷発行
作者:脇 佑三(元日本経済新聞記者)
●内容
グローバルサウスとは、中国、ロシア以外の新興国・途上国の総称。代表的な国として、BRICSのインド、ブラジル、南アメリカ、産油国のサウジアラビア、UAE、アジアではインドネシア、シンガポール、トルコなどがある。
これらの国々は、米国、中国・ロシアのどちらかに付くというわけではなく、大国間の綱引きの状況を利用する。理念ではなく実利に基づいて動く。例えば、サウジアラビアは、安全保障では米国と協力するが、経済的な面では中国との結びつきを強める。
世界は、西側諸国と中国・ロシアとの対立という二極化という構造ではなく、「多極化」し、より複雑な構造になってきた。
グローバルサウスは経済力も強まり、その動向は無視できない。
●自身との係わり
昨年2024年、イタリアフィレンツェに出張した。羽田から経由地のパリまで14時間45分。ロシアが戦争をしているので、シベリア上空を飛べない。アラスカの上空を通って、ヨーロッパまで飛ぶため、時間がかかり、燃料もかさむ。何も良いことはない。
ロシアとウクライナの戦争、ロシアへの制裁に起因する天然資源のディスカウントなどに関心が強まった。
そんな折、書店で本書に出会った。「グローバルサウス」という言葉は知っていたが、その意味するところは知らなかった。
グローバルサウスとは、西側諸国と中国・ロシア以外の新興国・途上国を指す。米国、中国・ロシアの大国どちらかに付くということはしない。大国をうまく利用し、自国の利益を引き出す外交を行う。
日本はアメリカの同盟国。中国やロシアと「仲良く」できない。不自由だなと思う。うまく立ち回ればロシアからディスカウントされた石油や天然ガスが買えるのに。
国連は常任理事国の拒否権発動合戦で、機能不全に陥っている。そこで、二国間(bilateral)、数国間(minilateral)の協議が行われる。問題意識と目的を共有している国々が色々な枠組みを作る。海洋の安全保障を目的としたQUAD、アジアで脱炭素化を目指すAZECなど。
国際、経済のニュースを見るのが楽しみになってきた。そういえば、アメリカは南アフリカで開催されるG20には参加しない。反米的という理由で。多国間の枠組みが崩れているとい流れで見れば、理解できる。
●おすすめ度 ☆☆☆(是非)
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